友人が世界最細ロープのコルビーを購入したので、そのレビュー記事です。
世界最細経のロープは2014年。ISPOの見本市でエーデルリッドが発表し、世界中の注目を浴びましたので、記憶にまだ新しいかと思います。
友人は勢い(?)で購入しましたが、ビレイをするパートナーは「ノーコメント」でした。そんな細いロープ。ビレイヤーの方が緊張するでしょう・・・心中察しました(笑)
エーデルリッド コルビー 8.6mm
最初にスペックを確認。重量:51g/m
外皮要素:29%
UIAA落下回数:5回(シングル:S)、20回(ハーフ:H)、25回(ツイン:T)
衝撃力:9.3kN(S)、6.4kN(H)、10kN(T)
伸び率:32%(S)、29%(H)、29%(T)
加工:プロ、ドライ、サーモシールド
対比のためにマムート9.5mm インフィニティドライのスペック:
重量:59g/m
外皮要素:40%
UIAA落下回数:8-9回
衝撃力:8.4kN
最初の落下の伸縮性:30%
最大のメリット:8g/m~の重量差
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80mなのに小さいなー。本人満面の笑みw |
最細経のロープの最大のメリットはその軽さですよね。
マムートの最細経ロープと比較した場合、8g/mも軽いです。
25mのルートならば、200g+ノット(約1m=8g)=208gも軽いです。
30mのルートならば、248gも軽いです。
加えて屈折による摩擦抵抗がありますからね。ロープが細い分、カラビナとの接触面積も少なくなりますから他のロープとの違いを感じそうです。
デメリット
一方でデメリットもいくつか。その中でも一番辛いのは、耐落下(衝撃)回数の少なさでしょうね。勝負時しか使えません。もちろん、トップロープは厳禁。
あとは、この細さに対応するデバイスが少ないこと。
グリグリ2の公式は対応していませんが、使えるらしい(噂)
新しいグリグリ+は8.5mmから対応してる。
ATCスポーツは対応してる。
でも、ロープが細いから制動には心もとない感じが・・・
その他は、最近のクリックアップ+やスマートは使えますね
使用レビュー
友人の実際に使ったレビューを。スポートルートで使っています。
☆クライマーとして:
ガイドロープかと思うくらい細くて、これまでの概念から衝撃的な細さに感じる。
タイインで作ったフィギュア8がとにかく小さくて驚く。
ロープは手の中を滑らかに滑るが、硬さも兼ね備えていてメリハリがあって持ちやすい。
クリッピングはとてもやりやすいのは、カラビナの大きさに対してロープ経が小さいからかもしれない。とにかくクリップがスムーズになる。
フォール時の不安感もさほど感じないので、クライミングに集中できる。
ただし、フォール後のハングドック(登り返し)はロープが細すぎてとても辛い。基本的にハングドックしない方がいいでしょう。
フォールすると、タイインで作った結びをほどくのがとっても大変。。。
☆ビレイヤーとして:
思ったよりも止まる。第一印象
テンション状態を維持するのは、クリックアップでもジワジワ流れやすい。ATCではさらに流れやすいのでテンションは疲れやすい傾向
できればグリグリのようなデバイスのほうが望ましいかも?
まとめ
今回は友人が世界最細経のロープを購入して、試したのでレビュー。シングルロープとしてはとても使えないだろーなんて思っていましたが、思いの外クライミングにいい感じみたい
とにかく寿命が短いので、大切なトライに使用したいロープですね。
ビレイヤーはけっこう神経使うのでデバイスやビレイヤーの性格に注意したいところです。
高性能であり、とにかくクライミングに集中させてくれるロープで限界グレードでのトライには価値のあるものだと個人的には思います。
軽量化は正義
っていうのを前面に出しまくったロープですね(笑)
思ってたより全然良いロープでしたよ。
返信削除やっぱエーデルリッドロープのクオリティー高いね。サーモシールドとプロシールドのコンビええわ。
表面も滑らかで(新しいしね)カラビナ・岩との抵抗が少ないから、実際の重さ以上に引き上げは軽く感じられたよ。購入者は10mmからの買い替えだからものすごく差を感じられると思うわ。
俺は買わんけど。
最後の一言に激しく共感です(笑) しかし、エーデルリッドのクオリティの高さに次のロープは同社の製品にしたいと思わせますね!
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