気になったギア:2020年モデルのクライミングシューズ各社


6月30日-7月3日までミュンヘンで行われたISPOアウトドア見本市。様々な分野の最新アウトドアグッズを販売業者に紹介するイベントが行われ、クライミングでも注目のレビュー等が行われ始めたので順次紹介していきます。

このページは
UK Climbing TV
WeighMyRack

を中心にその他動画紹介されている情報を意訳して解説します。

ISPOアウトドア見本市の様子

ハイライト1日目~4日目







かなり広い施設でやっており、日替わりでいろんなことをやっています。契約プロクライマーが商品説明や紹介をしているのもこのイベントならでは。

最後は外国らしくパーティーで締めくくっている様子が伺えますね。

では、本題のシューズ紹介の話を観ていきましょう。
※ここで紹介しているシューズはランダムでピックアップしています

2020年クライミングシューズ各社

スポルティバ

セオリー


セオリーはこれまでのシューズとはことなる新しい方向性を見出したシューズということで、過去のシューズのアップデート版ではありません。

特にジムユースをメインとしていますが、ワールドカップなどトップアスリートが用いるような人たちをターゲットとしたハイエンドモデルになります。

特徴としては、トゥボックス全体を覆うラバーと柔らかく、感度がいいところです。

さらにシューズが凹形をしています。ダウントゥ・・・というイメージでよいと思いますが、「ダウントゥ」とは言わないのは少し異なるからです。

丸みを帯びたシューズで、”ダウントゥ様”ですが、強い反発があり、あたかもスプリング(バネ)が入っているようにホールドを踏んで、反り返ったシューズが跳ねるように、ジャンプするように押し返します。

そのおかげでホールドを蹴りだす力を生み出す。ようです。

たしかに最近のコンペは大きなホールド、ダイナミックな動きを要求するシーンがあるのでそれに対応したモデル・・・ということになるでしょうね。

また足先から踵に向けてゴムの厚さがことなり、踵の方へいくほど薄くなります。

2020年春夏発売
145ポンド:19500円前後

499&ソリューションコンペ



4 99:
コブラをベースとしてスピードクライミング競技に特化させたシューズ。さらに軽く、フリクションを高く維持し、柔らかい仕様にしあげたもの。ソールはビブラムグリップ2です。

2020年春夏発売
100ポンド:13500円前後

ソリューションコンペ(2タイプ):

ソリューションの男女モデルはこれまでもありましたが、よりコンペティションに特化させたものに変わりました。男女モデルで女性モデルはこれまでどおりボリュームダウンした形ですが、加えて大きな変更点はヒールカップの形状です。

動画をみてもらえればわかりますが、男性はより大きく、女性は細く仕上がっています。柔らかさ、感度が違い、女性モデルはよりコンペ向き、男性モデルはオールラウンド(外岩も含めている意味だと思う)に活躍するモデルとなりました。

両方を通じて、ヒールカップは以前のモデルより柔らかく、よりセンシティブにホールドをキャッチすることができます。よりアスリートのヒールに合う形になった(?)また、ヒールフックの改良の影響かシューズ全体が以前より柔らかく感じるとのこと。

ソリューション好きな人は以前のものとずいぶん変わっているそうなので要注意です。

2020年春夏発売
145ポンド:19000円前後

テナヤ

マスティア


テナヤから新作。
全体的に柔らかいシューズになります。ヒールカップも柔らかくセンシティブな構造でフリクションは良いと言っています。

つま先のトゥボックスエリアは硬めですが、以前のモデルと同様にヒールとトゥが土踏まずのところでセパレート(分けてある)されているので、柔らかく足の動きを作ることができ、ホールドをしっかりおさえます。

1本ベルクロですが、インナーにとてもストレッチ性の高い素材で包んでいます。

プレゼンターの女性が履いて試していますが、通常のサイズよりも小さ目サイズ(ハーフサイズ)を履いているそうです。とてもストレッチ性が高いのでサイズ感覚には注意するべきとのこと。

実際、小さめのサイズを履いて壁に取りついてもタイト(固い)さはなく、ストレッチ性が高いことを感じるとのこと。テナヤ好きの人はサイズ感覚に注意ですね。小さ目が狙い目です。

動画をみてるとシューズをこねくりまわしてるのが気になるけど(笑)

2020年春夏発売
140ポンド:18900円前後

インダロ&メラス



インダロ:
今季のハイエンドモデル。ヒールカップは前述したマスティアと同じ模様。
全体的にも似た感じがしますが、とても軟らかい。ただし、マスティアとの違いはストレッチ性です。

マスティアはマイクロファイバーでタイトな構造になっていますが、ミッドソールは柔らかいので全体的に柔らかいモデルになります。

2020年春夏発売
140ポンド:18900円前後

メラス:
レースアップモデルのオールラウンドハイエンドモデル。

トゥとヒールがセパレートされていないフラットモデルです。比較的ソールは硬め。
女性が「見た目にすごくターンインされているようにみえるけど」と聞いていますが、メーカー側は「正面からみたらそのように見えるけど、ソール側から見るとそんなに強いターンインではないんです」と言っていますね。

2020年秋冬発売
150ポンド:20000円前後

スカルパ

ブースター


ブースターが新しくなりました。
ブースターは後に続くフューリアやドラゴに発展したスカルパにとって重要な分岐点となったシューズです。

ブースターは柔らかい類のシューズの2本ベルクロになります。ヒューリアよりもターンインは緩い構造ですね。

新しくテンションシステムを導入してダウントゥを維持する構造にテコ入れが入りました。

トゥボックスは広め。ヒールカップは細め。の構造になっていますので、足型に注意です。また、アキレスけんの部位も細く絞ってありますので、アキレス腱部位が太い人は要注意です。

ヒールカップは柔らかいゴムをインナーにして、外張りを固めのゴムで張り付けてあります。細めでありながら、若干広がる構造になっていますので、よりフィットしやすい構造のコンセプトになっています。

トゥボックスのミッドソールはドラゴのコンセプトを取り入れてありますが、アウトソール(ビブラムグリップ2)は中央に穴が開いていて、ミッドソールの構造とも相まって足のつま先中央は柔らかく凹むようなシューズです。

これはソリューションとも近いですが、ホールドをスメアで保持するためにホールドの形状に合わせて柔らかく変化することを意識しています。

インナーを見せてくれるから面白いですね。最も擦り切れが強い親指の部分は硬めのインナー素材を利用しています。インサイドの黄色いマイクロファイバーは以前より薄い新しいものとなりました。

以前よりも小さなホールドもしっかりと保持して逃さない・・・!ということだそうですよ

シューズ全体的なボリューム感はブースターSとほぼ同じで、テンションシステムはヒューリア・エアーと同じ構造だそうです

特にスポートクライミングでオススメされ、ジムクライミングでも活躍できるとのこと。一部はボルダリングも大丈夫だと思うよ。的な。最終的にオススメはリードクライミングやスポートクライミングメインの人達っぽいですね。

ソールはビブラム・グリップ2(2mm)です。

ブースター好きは期待度高いのではないでしょうか?

2020年3月頃発売
145ポンド:19000円前後

バイパー・レース


バイパーもアップデートモデルがでました。
バイパー・レースということですが、女性モデルですって。

バイパーはストレートで、ターンインはほとんどなく、そして固めのシューズになります。オールラウンドのハイパフォーマンスモデルですね!

皮素材は一切使っておらず、インナーは柔らかくストレッチ性のある構造ということでした。

ミッドソールはトゥからヒールまで一体型なので、この点でも硬めの構造になりますね。
ミッドソールのトゥボックスは若干サイドまで伸ばしてありますので、引張力が生まれます。

ヒールカップは細いヒールとアキレス腱部分は若干広めの構造になっています。新しいヒールカップ構造ということですが、PAFシステムというそうです(Pressure Absorbing Fit system)

ヒールカップを前方に押し付ける「テンションラバー」は通常アキレス腱部分を覆う形で張り付けていますが、バイパーはセパレートしています。従来のテンションラバーは踵からつま先に足を押し付けるために、足先に力が集約しやすい形になっていましたが、バイパーはそのコンセプトとは少し異なることになります。アキレス腱が自由な状態になるのでヒールカップの自由度や押し込まれる感覚が異なります。

バイパー・レースのもう一つ注目するべきは、つま先~トゥフックのゴムです。

つま先は硬いゴムですが、トゥフックの領域は非常に柔らかく伸縮性の高いゴムが張り付けてあります。面白いことにこのゴムは別々ではなくくっついています。

足先の快適性を損なわない。固いシューズでありながらも箱に足を入れるようなものではなく、自由度も維持した新しいバイパーを感じますね。

どちらかというとマルチピッチ向けのシューズのようです。ブースターやフューリア、ドラゴなどと比べると明らかに硬くて、ミッドソールもしっかりありますので、柔らかさは少ない傾向です

2020年3月頃発売
130ポンド:17500円前後

ヴェローチェ



どこかの喫茶店のような名前ですごく印象に残るw

見た目はフューリアのようにみえて、ハイエンドモデルかなと思ってしまいましたが、冒頭から「100%ビギナーモデル&インドアシューズ」って言ってるのが驚きますよね。

このシューズの特徴は”とにかく快適性が高い”ということです。しかし、それでいて機能性を損なわないエントリーモデルです。

しっかりしたダウントゥもありますが、フューリアのテンションシステムを採用していますので、フューリアのようなダウントゥをイメージしましょう(履いたことがない人はダウントゥは強めなイメージでおk)

つま先はドラゴのミッドソールを採用していますので、基本的にはミッドソールがほとんど無く、つま先のエッジング領域だけ固くなっています。

ヒールはバイパーと同様にテンションシステムがセパレートしていますので、ヒールカップは横に伸びます(踵の大きな人でもフィットする)

インドアシューズと言うだけあって、靴下を履いたり、長時間履いていても「足が痛くならない構造」であることに着目してください。

トゥラバーも柔らかいです。これはフューリアと同じですね。
バイパーのように固いつま先ではないので、シューズの中で指が伸びやすくなっています。ダウントゥながらも自由度の高い指先は足が痛くなりにくいうえ、スラブのように足先に体重がかかっても痛みが出にくい仕様です。

ラバーはオリジナルのフリクションが高い&柔らかい素材なので、すり減りが早いかもしれません。

もし、外岩で履くならばソールの消耗が早いし、バンプ(壁に足をぶつけて体を固定するような動き)した際に足が痛くなる可能性が高いので注意してください。

とにかく柔らかく、長時間履いても快適性の高いシューズです。当然、サイズ感覚に注意しなくてはいけません。他のシューズと同じサイズ感覚で購入しないようにご注意を。

2020年春夏発売
115ポンド:15500円前後

レッドチリ

ミスティックス


レッチリからはハイエンドモデルの登場。

ジム・コンペ・リード・ボルダーとマルチに履けるハイエンドモデルということです。その特徴は・・・

トゥのミッドソールは横に切り込みを入れたことで、どんな形状のホールドでもフレキシブルに保持しやすいものとなりました。

2色のテンションラバーには、張力の異なるラバーを採用することで、ヒールフックがよりやりやすいとのこと。

トゥフックも広い範囲で支えることができます。

2020年春夏発売
135ポンド:18000円前後

ファイブテン



ハイアングル

新しいハイアングルは白になりました。

ハイアングルはオールラウンドシューズでありながら評判がよいシューズですね。
今回はいくつかのマイナーチェンジを行っています。

まず、ヒールカップとテンションラバーを変更してヒールの感覚を少し調整しました。
また、土踏まずのところでセパレートしています。

その他、ラバーに変更はありません。トゥボックスは若干の変更がありますが、多少の変更でそんなに大きくは変わっていません。

トゥボックスのマイクロファイバーを変更して伸びにくい構造にしました。

クロウ

クロウは全くの新しいシューズです。凹型のトゥにしてフラットソールよりもホールドをしっかり掴むようにできています。

また、硬めのミッドソールがあるので、シューズは硬めです。

面白いのはトゥボックス甲側に指を横切るようにテンションバンドが貼ってあります。スポルティバのセオリーのように足に体重がかかって指を反らすような形になると、テンションラバーの効果でソールの凹型を保とうと反発する作用があるようです。

テンションバンドによってソールの凹型を保ちつつ、跳ね返りでホールドを蹴りだす力も生み出しているようですね。

キリガミ

なんで日本語音?

これはエントリーモデルシューズで、黒いものはレンタル向けに作成してあります。初心者にとってよい形のヒール形状だし、レンタルにも最適なヒールタグにサイズ表記もありますしね。

青はキッズシューズになります。


アンパラレル

アンパラレルは新しく参入してきた会社だそうですが、アメリカ系企業みたいですね。ただ、シューズの意見はイギリスのクライマーを参考にしているような感じでした。

見た目はどこかで見たことがあるような・・・?気のせいかな?


ヴィム

攻撃的なダウントゥのボルダリングシューズ。ヴィム。
強いテンションラバーでしっかりとヒールを前方に押しやりますが、全体的に柔らかいので強い拘束はありません。

履きやすく、快適性も高いシューズとのこと。

ニュートロ・レース

固めのフラットソールのレースアップシューズです。
レースアップはスムーズに行えるようになっています。小さなホールドを逃さずしっかりと踏み込めるように作ってあるようですね。

BSC(イギリススポートクライミング)の意見を参考にしてあるようです。

2019年8月頃発売予定



レギュラス&アップレース&シリアス

こちらがベーシックなシューズラインみたいですね。
固めのレースアップ、スリップオンになります。

さして気になる特徴がないので、まぁ、そんな感じで。

110ポンド~120ポンド:15000円~16000円前後

ボリエール


ベータ

ベータはエントリーシューズです。緩いダウントゥと細身のディテイルですので、初心者でも細身の足の人が特に合うと思います。UKサイズも特徴的ですね。

ボリュームも低めなので、甲が高い人は辛いかもしれません。

清潔感を保ちやすくストレッチ性が若干ある素材を使っています。

2020年春夏発売
75ポンド:10000円前後


エース&バレット

黒がエース・赤がバレットになりますが、基本的には同じ構造です。

以前からあるクラシックシューズのアップデートモデルとなりますが、主にトラッド、クラックを攻める人たちのものです。

固いミッドソールと硬めのソールが特徴的です。ミュータントらと同様にトゥの中心は凹んでいます。

ボリエールのソールはとても固いのが特徴的で、ミッドソールによって全然履き心地が違います。ミッドソールが柔らかければ、固いソールなのになぜか柔らかく、しっかりホールドを踏める感覚も。ミッドソールが硬いので固い&固いというものになります。

トゥボックスは広めですが、ヒールに向けて細く作ってあります。

エースはローカットモデルですが、トゥラバーがしっかり覆ってあります

バレットはミドルカットで、踝をしっかり保護しています。トゥラバー面積はエースより少ないです。

eb



ebはフランスのクライミングシューズメーカーです HP
あんまり聞かないかな?と思ったら老舗メーカーでした。日本ではどこが仕入れてるんでしょうね・・・と思ったらマジックマウンテンでした

モージョー

最初に紹介されたのはエントリーモデルのモージョー。
レンタルシューズとしても使えるかもってことですが、フラットソールのストレートなシューズになります。

適度なクッション性としっかりとしたフリクションで初心者クライマーを支えてくれます

レッド(?)

たぶんレッドって名前(違うかもしません)
エントリーの次のステップモデルになります。

ミッドソールが入っていますので、それなりの硬さのシューズになります。
このシューズは外岩デビューや初級の外岩クライマーを支えてくれるシューズを目的として作られています。

ネビュラ

ミッドソールがないとても軟らかいタイプのハイエンドモデルのボルダリングシューズ。
石灰岩などの柔らかくツルツルした石をメインに活躍してくれるモデルだそうです。

しっかりとしたフリクションと最近の傾向である柔らかいシューズを意識してあります。

ストレンジ

レースアップのハイエンドモデル。
ちょっと声が小さくて何を言っているか聞き取れていませんが、ボルダーでも活躍するモデル?

2019年秋に発売予定
70ポンド-120ポンド:9500円前後ー16000円前後


ソイル



SoiLLは新作ではなく、既に発売されているシューズの紹介です。

日本人クライマーのデザインシューズがラインナップに目が行きますが、左から3番目は竹内俊明のプロデュースです。

ミッドソールがつま先にしかないので全体的に柔らかく、さらにセパレートされているのでとても軟らかいタイプです。

プロバージョンとの違いはアメリカ人タイプのヒールとヨーロッパ&日本人タイプのヒールの形、トゥフックの形状の違いがあります。

その次に紹介されたのはジェイソン・キールのプロデュースモデルです。

最後に紹介されたのは、アメリカのファッションブランドとコラボしたシューズで赤茶っぽい色とデザインが特徴的です。

オーツン



ニトロ

ニトロはダウントゥ&ターンインのハイエンドモデルです。ダウントゥを強く維持するためにテンションラバーを広く、前方にまでもってきています。

また、トゥラバーが広くそして足裏ソールに切れ目が入っていることで柔らかくホールドを保持します。

土踏まずがセパレートしています。柔らかいシューズですが、ダウントゥが強いのでホールドに負けることなく保持できるようですね。

2020年春夏
134.95ポンド=18000円前後

まとめ

UKCがアップした動画をメインに新作紹介してきました。
これでおおよそは網羅したかな?

イボルブなどがまだアップロードされていないので、どうなるでしょうか。
公開されれば追記していきます。

さて、今回の注目するべきは~・・・やはりスポルティバとスカルパでしょうか?


スポルティバは明らかにオリンピックを意識したモデル発表ですね。
ここまでスポーツクライミングに力を入れたシューズになると外岩クライマーとジムクライマー(スポーツとして)と住み分けができていいのかもしれませんね?

自然と遊ぼう!っていうクライミングの本来の楽しみからはずいぶんそれる気がしますが、それも時代の流れでしょうか?

オリンピック含め、ここまで競技として発展すればこの流れも当然だとも言えますね。
とはいえ、スポルティバのシューズはコンペメインとしている人たち、ジムクライマーたちを主軸とした新しい流れを感じます。

他の会社がここまでハッキリとコンペ、ジムメインとしたシューズに力を入れていないので、さきがけっぽく見えてしまいますね。

スピードクライミングに特化した4 99。はスピードクライミングを目指す人達の中心シューズになるのか?

スカルパファンの人達はブースターの登場は待ち遠しい気持ちがあると思います。
名作のブースターがずいぶん進化した感覚がありますね。スポートクライマーならば注目度も高いと思います。特に石灰岩でのクライミングを中心とする人たちは注目のシューズでしょう。

また、エントリーモデルといえばそんなにコンセプトが変わらないものでしたが、ヴェローチェの登場はエントリーモデルとは思えないコンセプトでの登場で興味深いです。

外岩シューズとジム内のトレーニングシューズを分けて履いている人もいると思いますが、ジムトレ中心として使うのならばヴェローチェもよさそうに見えてきますね。


全体的な印象;

ハイエンドモデルはミッドソールを抜いてとにかく柔らかいシューズの方向性になりました。全体的には各社ヒールの構造にテコ入れをしたように思います。

ほとんどの会社がつま先に硬さを持たせたい一方で、シューズ全体的には柔らかいものを求めたような感じですね。時代は窮屈なシューズから自由度の高いもので定着してきているように思います。

それだけ最近のクライミングに求められる技術に多様性がある・・・あるいは足先の操作に意識を集中するシーンが増えたということでしょうか。

ただ、柔らかすぎるものはなくなってきた傾向であるものの、剛性と柔軟性のバランスにはまだ好みや工夫の余地がありそうな流れですね。

同時にヒールカップの形状や求められるものは何年経ってもなかなか安定しませんね。人種、形状、大きさのバランスとても複雑な要素が絡んでいるんだと思います。

そういった意味では、スカルパの新しいコンセプトのヒールカップがどれほど受け入れられるか注目です。

こうして見ると、3年くらい前は柔らかさを求めはじめ、去年はシューズのボリューム(ロー/ハイ)、今年はヒールカップがテーマのように見えてきました。

その他、オリンピックの関係なのかコンペを意識している様子もうかがえますね。

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